開発者体験を向上させるセキュアなプライベートパッケージレジストリ構築術

Proposal: (不採択)

中級者   Application / Development

プライベートパッケージとは、各言語のパッケージマネージャーで提供されているレジストリを使わずに公開する、組織内で利用可能なパッケージのことです。STORESでは、このようなプライベートパッケージを活用して、複数のプロダクトを横断して効率的に開発・運用しています。

従来は、バージョン管理システム標準で利用できるレジストリを用いてきました。この場合、各開発者が個別にアクセストークンを管理し、定期的なローテーションを行ったり、CI/CDパイプラインでの設定を行う必要がありました。この方法では、セキュリティリスクの管理が難しく、またパッケージマネージャー特有の設定が必要かつ、共通化出来ていませんでした。

そこで、一度発行したアクセストークンに依存しない新しいアプローチを導入しました。このアプローチにより、開発者は普段からトークンの認証を意識することなく、プライベートパッケージを利用できるようになり、開発者体験を向上させることができました。本セッションでは、パッケージマネージャーの認証の現状と、パブリッククラウドのマネージドサービスを上手く使いながら解決した方法を中心に説明します。

Taiga Asano
STORES 株式会社
ソフトウェアエンジニア

バックエンドやクラウドインフラをはじめとして組織横断の課題を改善するソフトウェアエンジニア。2020年に新卒で入社した企業でスマートフォンゲームのバックエンドエンジニアを経て、2024年にSTORES 株式会社入社。SECCON 実行委員として、CTF スコアサーバーのバックエンド、認証認可基盤の開発を始めとして、セキュリティイベントの運営をソフトウェアやインフラで支える活動も行う。