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SREは「未来」の設計者であれ −開発プロセスごとリファクタする、マルチテナントアーキテクチャへの移行−

全て - Any SRE

SaaSの立ち上げ期において、将来を見据えた最適構成をいきなり運用に乗せることは困難です。弊社も例外ではなく、テナントごとにAWSアカウントを払い出すシングルテナント構成が限界を迎え、コスト・運用負荷ともに破綻寸前。事業継続すら危ぶまれる状況にありました。

この危機を脱却すべく断行したのが、マルチテナントアーキテクチャへの移行です。しかし、これは単なるコードのリファクタリングに留まりませんでした。複雑化したデプロイ手順や非効率を生むブランチ運用、さらには不透明な個人環境利用コストといった、組織や文化に潜む負債への挑戦でもありました。我々は開発プロセス全体を最適化するため、CI/CDの全面刷新や運用の再定義を主導し、データ移行を含む大規模なリアーキテクトを完遂しました。

結果、90%のコスト削減、デプロイ時間の90%短縮、テナント作成完全自動化を達成。しかし技術的成果以上に伝えたいのは、数年先のあるべき姿から逆算して設計を行う「未来の設計者としてのSRE」の姿勢です。大規模な負債解消に挑むエンジニアに向け、技術とプロセスの両面から未来を設計するマインドセットと変革の軌跡を共有します。

Speaker

Kunimitsu Nishimuro

MNTSQ 株式会社

SRE / Tech Lead

MNTSQ株式会社 SRE Tech Lead。2023年に入社し、大規模なサービスのリアーキテクトに伴うインフラ・運用の再設計やデータ移行を主導。現在はテックリードとして、事業計画に紐づく技術的なリスクの評価や内部改善をリードしている。
データと経済合理性に基づき淡々と負債を摘み取る、誠実でドライなエンジニアリングが売り。